Case卸売業(自社物流)のお客様
車両別採算と簡易キャッシュフローの見える化で、赤字から黒字転換へ
ご相談時の状況
商社から仕入れた商品を販売しつつ、その輸送を自社で担うビジネスモデルのため、契約上は卸売業でありながら、実態はトラック・トレーラーへの設備投資が重い、運送業に近い会社でした。
ご相談時は大きな赤字が続き、営業キャッシュフローも十分に確保できていない厳しい状況で、「今の数字が本当に危険なのか、それとも構造上やむを得ないものなのか」を、経営者自身が判断できずにいました。
私たちの取り組み
設備投資と減価償却を、計画に織り込む
車両を導入した年の減価償却費、そして翌年以降の推移までを、経営計画の中に具体的に落とし込みました。損益は減価償却が大きく赤字でも、償却費を除いた簡易キャッシュフローで見れば大きな問題はない──この実態を、経営者自身が正しく把握できる状態に整えました。
「赤字の中身」を金融機関に説明できる状態に
損益上の赤字と、キャッシュフロー上の実態は別物です。簡易キャッシュフローを見える化したことで、「なぜ赤字なのか」「資金繰りは問題ないのか」を、金融機関に対して数字の根拠を持って説明できるようになりました。
車両1台ごとの採算管理
車両別に売上と変動費を出して限界利益・限界利益率を把握。さらに減価償却・ドライバー人件費・修繕費などの固定費、共通経費の配分まで含めて、「トラック1台が1ヶ月稼働して、会社全体にどれだけ利益とキャッシュをもたらしたか」を毎月つかめるようにしました。
資金繰り予測の精緻化
勘定科目ごとに資金繰りの予測と実績を作成し、毎月の資金繰りを先読みできる体制を構築。「キャッシュフロー的には問題ない」ことを、感覚ではなく数字で確認しながら経営できる状態にしました。
投資判断の「解像度」を上げる
既存車両の採算管理を土台に、「次にトレーラーを1台導入したら、どれだけ稼ぎ、減価償却と借入返済がどう推移し、何年で回収し、その後どれだけ利益を生むか」を高い解像度で見通せるようにしました。足元の1台ごとの採算と、中長期の全社業績への影響を、つなげて判断できるようになりました。
成果
- 想定どおり、減価償却の重い数年間を乗り越え、今期は損益ベースでも黒字転換が見込める状態に。
- 車両1台ごとの採算が毎月見えるようになり、設備投資の判断を高い解像度で下せるように。
- 損益とキャッシュフローの実態を数字で説明できるようになり、金融機関との対話がスムーズに。
- 「損益は赤字でも、簡易キャッシュフローでは問題ない」と経営者自身が把握でき、不安に振り回されない経営ができるようになりました。
これから
今後は車両を計画的に増やし、さらに利益体質の会社へと成長していく方針です。そのために、しっかりとした経営計画と明確な目標を掲げ、一台一台の投資を着実に積み上げていく──その道のりを、引き続きご一緒していきます。
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